縮毛矯正や、すきバサミのお話。

　縮毛をかけたいというお客様の全てが、この写真のモデルさんのように、サラサラツルツルピカピカの状態を望んでいる訳ではありませんよね……

　根元がぺたっとなってしまう事や、毛先の動きが消失し、シャープな感じになるのは避けたいというご意見を多く頂きます。がしかし……根元がペタン、、毛先がツン、、これがまさに縮毛矯正のアイデンティティーであるというところが悩ましいのです。

　そこで私どもは、お客様が「縮毛矯正」という施術をご要望なさる流れについて考えます……それは、毛量と艶を良い具合にして欲しいという事は言うまでも無いわけで、それならば先ず、毛量をすきバサミで物理的に減量するというお馴染みのワークフローを、もっと計算高く精密に行う必要があるなと……。

　当店ではこのカテゴリーのお客様に対し、カウンセリング時のシャンプー前のドライ状態からいきなり、すきバサミを持ち出します。そのハサミはすき率が7％以下、、毛100本の平たい束（ストランド）に１回開閉すれば7本くらいが床に落ちるという、とてもセンシティブなお仕事をする道具なのです。

　例えばドラッグストアでセルフカット用の1.000円前後で買えるハサミのすき率は5～60％。１回の開閉でバサッと毛が落ちますｗ。そして櫛で梳かそうと風になびこうと、 その 断面は結局ブツ切りの状態で毛束の中に顕在化し、何も問題は解決しません。

　そこでお客様とのご相談の上、我々は件のセンシティブなすきバサミで内側の隠れている部分から順番に、1回に取り出す毛束の、髪の本数を3～400本に限定しながらほんの微量づつ、しかし徹底的に毛量を減量していきます。場所によっては密に、または粗く……そのストランド（毛束）の数は多いときで250束に及び、作業時間はどうかすると15分くらいかかってしまいます。

　さて一般的に美容師が、「ちょっと重いのでセニング（すきバサミ）で軽くしときましょネ～」といって行う作業の全てが、だいたいどれも同じだと思っている皆様……その仕上がり感は、ピンからキリまでの開きがありますよ……とだけ申し上げておきます。

　そしてこのような下処理が過不足なく行われて初めて、どの部分にどれくらいの強さでストパーをかける必要があるかが見えてくるという流れです。

　縮毛矯正の薬剤情報（どの程度さらさらに伸びる、どの程度ダメージが少ない……）は正味な話、お客様が心配するお話ではありません（と言っても企業秘密でもありません）。逆に我々側から言うと、「お客様にそこを心配させてはいけない」という事。もっと言ってしまうと、この部分にコスト管理の考えは持ち込んでいませんから、どうぞ安心してお任せ下さい……というお話なのです。

　ごく一般的な長さとクセの強さを持つ髪で、シャンプーや仕上げ全て込みで￥9.000（別途消費税）となっています。各種クレジットカードOKです。(PayPayも使えますｗ)

福津市　美容室　QUATTUOR クァトル　城代トシフミ